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今回は、PCNキャリアアップ理論とキャリア把握マトリクスを活用して、40代のキャリアアップの方向性を解説していきます。
キャリアアップ理論とキャリア把握マトリクスについては、こちらの記事をご確認ください。
一回読めば役立つ!不動産キャリアアップ全体図【第3回】キャリアの現在地を知る(最終総括)
これはあくまでも組織に属する不動産営業・不動産専門職の方向けに平均的で理想的な『キャリアアップの方法』に関するキャリアアドバイザーとしての解説です。
もっと高みを目指す方、着実にゆっくりと歩みたい方、ライフスタイルとバランスをとる時期の方は、ご自身の考えと照らし合わせながら、キャリアのスピード感を調整しながら読み進めてください。
こうでなければいけない、おかしい、といった押しつけや絶対正解というものではありません。最終的には個人の計画や考えを中心に調整する、その「土台となる情報」としてご活用ください。
目次
PCNキャリア把握マトリクスを用いてご説明します。

PCNでは、赤枠で囲ったゾーンが、40代で狙うキャリアゾーンと捉えています。40代に入りますと、キャリアの幅も広く、様々な現在地の方がおられますので、平均的というシナリオを語るのは現実的ではありません。
キャリアアップを継続的に追求していくあたって、30代までの解説で触れていなかった「40代で狙いたいゾーン」という解説をします。
尚、本記事は縦横LV4以上を主軸に解説していますが、まだLV3付近にいると感じる方にとっても無関係ではありません。むしろ、この層での判断と行動が40代後半以降の決定的分岐になります。
40代に入ると、経営からの期待基準が一気に高まります。
その期待基準とは、端的に申し上げて、「事業へどれだけインパクトのある仕事ができるか」を問われるということです。(収益構造・案件規模・組織成果・資産価値への影響)
この変化点を知らずして、40代に突入するか、知った上で30代での準備及び40代前半に鍛錬を積むかは、キャリアに関して大きな分岐を生み最大要因です。
期待基準の高まりとは、PCNキャリア把握マトリクスで区分するところの
縦軸LV4「再現の高度化」、横軸LV4「組織」以上のマトリクスを基準とお考え下さい。
『熟練/牽引』『革新/推進』の赤色に塗ったマトリクス2つです。
・熟練/牽引:組織全体の方向性と意思決定を、自らの実力で引っ張っている。
・革新/推進:組織全体の変革を、自らが旗振り役として推し進めている。
どちらも高い基準であり、もうこの次のマトリクスは事業・経営の2つを残すのみとなります。
縦横LV4の『熟練/牽引』への昇華、そしてその後、さらに縦横LV5の最終マトリクスへキャリアアップするために具体的に磨きこむのは大きく2点です。
これまでも成果による一定の事業インパクトを追いかけてこられたからこそ現在のマトリクスにおられると思います。
ここからは、事業の改善アプローチは他者に任せるか、優先順位を落として、革新的なアプローチに集中すべきです。
わかりやすいイメージ比較として、元マッキンゼーで『採用基準』の著者 伊賀 泰代氏の解説を流用して設定します。
・改善のイメージ:1~30%未満の生産性向上に寄与する事業インパクト
・革新のイメージ:30%以上の生産性向上を狙う事業インパクト
改善と革新では取り組むべき課題の大きさと思考のアプローチがまるで異なります。
まさにイシュー思考で、バリューのある仕事にのみ集中すべきと考えます。
不動産業界で置き換えると
・改善:既存手法のブラッシュアップによる成約率・稼働率・粗利の向上
・革新:収益モデル・商品設計・事業スキームそのものの変革
といったイメージです。また、革新アプローチを進めるためには、そもそも事業の川上から川下までを把握していることが前提です。
もし、分業や責任分散の組織に所属されていて、川上から川下までの把握が済んでいない、うっすらとした認識のみで十分な手触り感がないという方は、未把握のプロセスの『生の現場理解』を早急に済ませておくことをおすすめします。
現場・現物・現実(現人)の3現主義者でないと、質の高いイシューにたどりつかない、たどりつけても実行フェーズでとん挫する可能性が高い、との経験則からです。
自らが事業と経営のハブとなり、ステークホルダーの納得を生み出せる力を磨きこみましょう。
①の事業インパクトを追求すると、投資資金の確保、事業提携、M&Aの検討等、扱うテーマがビジネスの上流の話に移り変わります。
あらゆる選択肢を駆使して事業インパクトを追求するためにも、扱うテーマに関わらず、社内外の利害調整ができる基礎構造の理解はもちろん、相談できる、頼れる相談役の構築も重要です。
ここからは、さらに40代で伸びていく人、停滞する人の要素について解説していきます。こちらの内容はすべての現在地を対象に不変的なチェックポイントについて触れていきます。
まずは、20代及び30代の「伸びる人」「停滞する人」の記事解説でお伝えしてきた各テーマをセルフチェックしてみてください。
20代
・『成果に対する振り返り習慣』
・『実力の客観視』
・『目の前の仕事の成果と再現を伸ばす』
・『自己特性を活かした成果への努力』
30代
・『補助となる別の特性・能力を鍛える』
・『「優秀な実務者」から「組織で機能させる人」へ』
いかがでしょうか?
もし、ここはまだ開発や着手がしきれていないと感じるテーマがあれば、まずはそこから着手していきましょう。
いきなり精神論も含みますが、もはや、人生100年時代です。
現在40代の方も75歳もしくは生涯現役になる可能性が高い社会構造の変化です。現役引退を75歳としても、残り約25年~35年、実は40代に入るまでに積み上げてきた年数以上にビジネス現場で活躍できる時間があるのです。
こちらは過去の私が出会った40代の方の一部から聞かれた声です。
・もう歳だしね
・もう成長とか疲れたからね
・今から何やってもね
ライフの事情で、ビジネスに集中が難しい環境でなければ、これらは断捨離一択です。人生は今日が一番若く、40代はまだビジネスパーソンとしても折り返し地点です。
参考までに私の場合は、登山家の三浦 雄一郎氏を思い出して自分をコントロールしています。
三浦 雄一郎氏のエベレスト初登頂の年齢は70歳。
その後、80歳7カ月で3度目のエベレストを登頂に成功
伸びる、停滞するとは別の切り口で、さらに掘り下げいきます。
実は、停滞を超える危険ゾーンがあります。それは、「安定しているという錯覚」です。
理論的に立証はできないのですが、年収や肩書、在籍年数の長さ、だいたいのことを把握できる社内で作り上げた地位やネットワーク、転職回数の少なさ等が相関し、もたらしているのではないかと考える
「不安はなくはないが、自分は安定している」と感じている方が40代に非常に多いです。
転職相談を受ける40代の方に一定数いらっしゃるのが、
「現職ではチャンスがない、もっと経営に近いところで仕事をしたいので転職を検討している」という希望です。
よくよくお話を伺っていくと、チャンスの有無はさておき、マトリクスで申し上げるところの縦横LV4の基準ではまだ仕事をされていない方に多い相談です。
もちろん個々人の方の表現や意味合いにもよりますが、「経営に近いところ」という曖昧な表現は、ご自身のキャリアの現在地が把握できていないことによる甘い見立てかも知れない、と一度冷静にキャリアの現在地の把握をされることをおすすめします。
あくまでも私の過去の面談実績上のお話となりますが、現職でポストがないので転職で経営ポジションを獲得したいという希望の方が多いです。
・現職で通用する実力があるが、チャンスがないので他社へ行くのか
・現職で通用する実力がないが、チャンスがないので他社へ行くのか
後者の場合は転職検討の前に、まずは冷静に何ができていて、何が足りないのか、そしてどうして経営ポジションへ進みたいのか、現在地と動機、そしてキャリアビジョンの再確認を強くおすすめします。
縦横LV4の『熟練/牽引』かどうかの判断基準の一つとしておすすめしたいのが、『事業計画を立案できるか?』です。
単なる前年踏襲型の更新計画や、PL改造のみの事業計画ではありません。
過去の延長線にとらわれない独自の視点での市場環境・需給構造・収益モデル分析、最新のテクノロジーを含めた拡張余地、新たな価値提供の示唆等を事業計画に盛り込み立案できる状態があれば、それは錯覚ではなく本物です。
さらに、錯覚かどうか明確に判断する上でお勧めなのは、何も事業を知らない異業種の方に伝えるレベルの事業計画が立案できる状態か問うてみてください。
そして、事業計画を実際に関係者に説明している状態は必須です。
他者への納得を得られる計画でなければ実力の有無を判断できません。
その立場にいなくとも提出して説明して事業立案者の右腕として機能することは誰にでもできることです。
誰にでもできることと気づいておきながら、行動に移せないのであれば、事業・経営を背負った瞬間つぶれる可能性が高いとお考え下さい。
逆に、気づいて動く、その姿勢が錯覚、覚醒の分岐点です。
錯覚のもっとも厄介な点は、自覚できないことにあります。
そして最も重要なのはここです。 錯覚は、自分では修正できません。 外部視点による構造整理が必要になります。
40代からと記載していますが、できれば20代から習慣づけしておいて全く損がないのが、「心・技・体」の三位一体の自己管理です。
食事、睡眠、運動、この3つの管理力は40代から特に重要性を増してきます。
経営上の重要な意思決定、大きなインパクトをもたらす事業推進、大器晩成を目指して未経験領域にもアタックするキャリア等、キャリアマトリクスの現在地に関わらず様々な挑戦をする40代にとって心・技・体の管理は本当に重要です。
「技」は、これまで述べてきた「キャリアを伸ばす方法」として定義します。
残る「心」と「体」について
著者 角幡 唯介氏の『43歳頂点論』という本があります。
要約すると、43歳をピークに体力、精神力ともに落ちていく現象について触れた書籍です。悲観論ではなく、必ず来る能力のピークを前提に戦略的に人生設計をしようというポジティブな内容です。
たとえ老いを感じ始めても、人生の経験と身に着けた知識でうまくやりくりできるのが40代の奥行と面白さです。
先ほど参考で記載した 三浦 雄一郎氏 は「日常生活のあらゆるシーンを負荷トレーニングに変換する」ことで、若い頃と同じ戦い方をしない方法で戦略的に登頂成功を導いておられます。
食事や睡眠管理に気を使っていない方は、キャリアと並行してすぐに調整を進めましょう。
さて、40代のキャリアアップの方向性について解説してきました。
冒頭記載した通り、40代は様々なキャリアの現在地の方がおられる広くて深いフィールドです。
だからこそ、キャリアや転職の相談を受けるキャリアアドバイザーは、「感覚ではなく、構造で整理する。」ことが重要と考えます。
「もしかすると自分も錯覚側かもしれない」
もしこの違和感が生まれた方は、すでに重要な変化が始まっています。
PCNでは、キャリア把握マトリクスを用いて現在地を冷静に可視化し、
・錯覚なのか
・実力なのか
・何が不足しているのか
を構造で整理します。
感覚ではなく事実で確認したい方は、無料キャリア・転職相談をご活用ください。
キャリアの現在地整理はもちろん、具体的な転職相談もお気軽にどうぞ。
一定の経験と知識を蓄えた40代こそ、さらに挑戦していくことが面白い年代だと確信しています。
株式会社プロパティキャリアネクスト(PCN)
代表取締役 木下 尚徳
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